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  ゴッドミスター（前編） |
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披露宴会場へ移り、各ファミリー、テーブルへ着く。  ハワイアン系ファミリーのテーブルには ドン・“コニー”・コニレオーネ、またの名をドン・コニシ。 その妻、ママ・コニレオーネ。 コニーの旧友、ドン・ミヤコシーノ、ドン・マジーニ。 ファミリーの用心棒、リオ。 幹部としてファミリーを支えた後に独立、ドン・タナッカ。 リオ＆タナッカの舎弟、ヨシダ。 笑顔のヒットマン、ショーゴ。 雑務を取り仕切るトム・ケイゲン、通称K。 以上、9名が座る。  司会者の「新郎新婦、入場です」の声とともにかかった曲は、スティーヴ・ヴァイの『Liberty』。 天才ギタリストのアルバムオープニングナンバーは入場曲に相応しく、裏では組織音楽を行っているファミリーに納得の笑みを浮かべさせた。  入場後の新郎挨拶。「えー、今日はこんだけたくさんの人に集まってもらって...」 こんだけ？？ 「えー、今日は格式張ったものではなく、飲み会みたいな感じで...」 飲み会？？ これにはハワイアンファミリーだけでなく、会場全体どよめいた感があった。 この新郎挨拶は多少残っていた緊張感を取り払ったが、必要以上に緊張感の無い状況を作り出す危険性を孕（はら）んでいる事にMRはまだ気付いていなかった。   「それなら...」とばかりに乾杯後、主賓挨拶の前に速攻で新郎新婦席へ祝福しに行くファミリー。 順番に並び、ビールを注ぎつつ、一声お祝いの言葉をかけていく。 恒例行事『お酌の無限回廊』だ。 新郎MRは喜びの笑顔と何をされるかわからない不安の表情が入り交じった、何ともイイ顔をしていた。   ←主賓挨拶に拍手を送るドン・コニー。 後ろでビデオ撮影するのは隣のテーブルに座っているコニーの腹心、クニメンザ。  ケーキ入刀はハワイアンテーブル前で行われた。 このケーキは入刀する部分を間違えると黒ヒゲが飛び出す仕掛けとなっていたがどうやら正しい場所に差したようで、恐怖の罰ゲームは免れていた。  ←背後から狙うコニー。  ←背後で記念撮影するリオ。  キャンドルサービスでは設置されていたキャンドルをどかし、代わりにバターを塗ったパンを置く。 これはハワイアン・マフィアの儀式であり、パンを敵対するファミリーに見立て、火を付けて燃え上がらせることが『粛清』を意味するのだ。  ←パン越しのK。  ←今日は特別なので三段重ね。  ←それを見て引きつったリアクションをとるMR。 「あ、そういうこと？」by MR ハワイアン・ファミリーにもだいぶ酔いが回り始める。 披露宴開始直後からリオ＆タナッカの酌を受け続けたヨシダが 違う意味で粛清され、ドン達もかなり暴走傾向が強くなってきた。  新郎側の別ファミリーの若い衆が余興として歌を唄うためにステージ前に並ぶ。 その集団にツツツ...と進んでいく男が一人。 「コニーっ！！」 ここでもめ事はマズい。 抗争になる前に呼び戻すが、なんと！輪の中に入って共に唄い始めた！！ きっとまた『断われない条件』を突き付けたに違いない・・・。 しかし、この交渉術こそドン・コニレオーネが現在の地位まで登り詰めた証である。  ←歌の途中に新郎MRも引っ張ってこられ、輪の中心で熱唱する。  ←そんな部下の姿を見て拍手をするドン・コニー。 コニーが飽きて帰ってくるかと思ったその瞬間、 滑らかに、軽やかに、ごく自然な流れで、新婦の隣の新郎席に座った。 再び会場が殺気立ったが、胆の座った新婦コリンはコニーと優雅に 「チーン☆」と乾杯している。 さすがにMRの方は黙っておらず、凄い速さで席に戻り、コニーの頭を 「パカッ！！」と引っぱたいてツッコミを入れていた。  ←ひと仕事終えたドン・コニー。 「あとはお前達に任せたぞ...」 ここからはファミリーの武闘派が動き出した。  ←手荒い祝福とでもいおうか、もはや身内の『粛清』である。  ←逆流寸前の顔をするMR。  ←なんとか持ちこたえるMR。 警護担当のヨシダは背後から眼を光らせる。 ついに暴走を始めたファミリー・・・ はたしてMR＆コリンの運命は！？ 様々なコラボレーションを魅せた二次会、そして感動のエンディングは後編へ！  (C)2009 夏組エンターテインメント |
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