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俺はK。小西部(こせいぶ)警察署の刑事だ。
今日、10月22日は捜査課『夏組』のメンバー数名で三島へ慰安旅行。
メンバーは趣味でバンド活動をしていて、三島のライヴハウスに出演するという名目もあり、今までに数回企画されている。
思いっきりライヴをかましてから打上という流れが俺達にとってなによりの楽しみ。
そうそう、宿舎へ帰ってからの風呂と枕投げも日頃のストレスを発散させるに十分だ。
しかし、このライヴ付き慰安旅行・・・俺達刑事に思いもよらぬ出来事が待っていた。
秋の三島路 事件ファイル
主な登場人物
▼鳩村英治(はとむら・えいじ)
小西部警察署捜査課部長刑事。『夏組』と呼ばれる捜査課刑事達の誇り高きリーダー。通称「本部」。かつては「ハト」と呼ばれ親しまれたが、その平和的な愛称とは裏腹に武闘派である。
数年前に謎の失踪をした浜大門圭介(はまだいもん・けいすけ)率いる『浜大門軍団』を引き継ぎ、若くしてデカ長となる。ガチガチの戦闘集団だった軍団を『夏組』と改名し、柔軟性を出す。
なお、文化的活動の一環として部下の刑事達と始めた音楽演奏活動ではバンド名に軍団名をそのまま転用。
▼源田弘憲(げんだ・ひろのり)
通称「MR」。常に危険な任務を任される、新宿二丁目署からやってきた腕利き刑事。
二丁目署時代はイニシャルから「HG」と呼ばれていた。
▼松田省吾(まつだ・しょうご)
通称「Shogo」。浜大門に見い出され小西部警察署へ。
時にはドライビングテクニックを駆使しカーチェイス、時にはヘリから目標を狙撃。
▼五代久仁彦(ごだい・くにひこ)
通称「クニ」。アイオワ州警に派遣されマディソン郡で研修を受けていた。
天気予報が全然当らない。愛妻家。
▼浜大門ミユキ(はまだいもん・みゆき)
少しおっちょこちょいな新米刑事。
浜大門圭介の腹違い、種違いの妹。兄の失踪を機に、刑事になることを誓う。
▼おやっさん(おやっさん)
通称「リーさん」。夏組を裏で支えるベテラン刑事。
ビールを飲み、くだを巻きながら取り調べをする。
▼友美(ともみ)
捜査課の通信係。何気に酒好きで、とても付き合いがイイ。
▼南K太郎(みなみ・けーたろう)
通称「K」。理不尽な指導を受けるとあからさまに不快を表すという社会人にあるまじき行為を繰り返し、八丈署に飛ばされる。
くすぶっていた所に本部と出会い、欠員の出ていた夏組に誘われる。
この日誌は彼の視点から語られている。
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一泊二日の旅行だが全員が行動を供にする訳ではない。
Shogoは千葉真輪署へ出向中なので途中のサービスエリア(以下SA)で合流、ライヴが終わればその日の内に帰らねばならない。
クニとミユキは研修帰りでリハーサルに間に合うかどうか。
その他のメンバーは本部宅へ集合し、『夏組カー』に乗って横浜を出発する。
最初は定番の海老名SA(下り)で休憩。
メンバーがまだ警察学校で訓練を受けていた頃、必ず海老名で軽く食べてから合宿所へ向かっていたので、ここへ来るとそんな思い出に浸れるのだ。
みんなその後のハードなステージと打上の事を考えてか、やんわりとソバを注文。
「張り込みでもあるまいし」
今日は旅行だ。いつもの癖でやけどしながらすする必要はない。
まったり食べ終わり、トイレにでも行って出発だ。
俺がトイレで用を足してると広いSAのトイレ内ですぐ隣にMRが立ち、用を足す。
「・・・・・」
無言の二人。
そう、俺達は仲良し小良しの軟弱集団ではない。
任務外では食事くらいゆっくり食べさせてもらうが、こういう無防備な状態では常に緊張感を・・・
事件だっ!
刑事に安息の時間などないのか。
俺の隣で小用を済ませたばかりのMRが何を思ったか?無言で個室に入っていったのだ。
「本部!MRが個室へ!」
夏組通信網を甘く見てはいけない。
一大事とばかりに飛び出すと、トイレ前で本部が俺の報告を待っていた。
すぐにリーさんと友美も集まり、夏組カーへ戻って待機。
「じゃ、行くか」
非情とも思える本部の一言。
先ほども言った通り俺達は軟弱集団ではなく、殺るか殺られるかのハードボイルドな世界に身を置く猛者どもだ。
時間厳守は絶対。
車はMRを置いて走り出す。
しかし、本部はアクセルを踏むのを抑え、しまいには車をSA出口付近に止めたのだ。
可能性を与え、諦めさせない。
これも部下へ対する試練と恩情なのか。
なんとも泣かせる計らいだ。
いつまで経っても戻ってこない。
しびれを切らし始めたその時、後方にMRを視認。
MRもこちらの車を発見したようだ。
はるか彼方でおもむろに準備運動を始めるアスリート。
低く構えると、すぐさまクラウチング・スタートを切る。
それを見て本部がゆっくり車を動かし始める。
本部だってやりたくてやっている訳ではない。
さぞかしツラいだろう。
その試練に足がもつれながらも必死で応えるMRの姿に、正直あふれ出る涙を禁じ得ない俺達。
ものすごいスピードで車に迫ってくるその光景は、まるで『ターミネーター2』だ。
全力疾走で追い付き、車の横を駆けるMR。
『踊る大捜査線』ばりに青島モデルのアーミーコートを愛用。
出口ギリギリで試練を終えたMRは車に乗り込み、メンバーから帰還を祝福される。
この緊張と緩和のバランスが夏組なのだ。
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旅は続く。
駒門パーキングで先に着いていたShogoと合流し、夏組の定宿『ホテル ニューかのや』へ。
とりあえずチェックインしてからライヴハウスへ向かうのもお決まり。
女将とのカラミも手慣れてきたものだ。
今夜のステージは『afterBeat』という洒落たライブBARで行われる。
マスターは長髪をなびかせる気さくな人で、訪れるお客さんはいかにも音楽好きな面々。
ライヴの無い日はダーツBARとして営業されているようだ。
現場には17時入り、まだ1時間弱あるので部屋で休憩。
そして遅れて来るクニ、ミユキとも連絡を取り合う。
ミユキはそろそろ駅に到着するという事で本部が車で迎えに発つ。
残ったメンバーが部屋で待機していたその時、
♪パララッンッ!パラララタラリラー!♪
MRの携帯が無駄に鳴り響き、皆を沈黙させる。
「アイ、こちらMR・・・アイアイ、・・・マイ?、・・・了解(ガチャッ)」
電話を切ったMRの眼がギラギラする。
「事件だっ!」
やはり刑事に安息の時間はない。
駅でミユキと落ち合った本部からの連絡で、なんとミユキが電車内で荷物を盗難されたというのだ。
刑事が盗難事件にあうとは・・・。
追跡任務にはそのまま本部に当たってもらい、メンバーは機材をafterBeatへ運ぶことに。
この意外性に満ちた展開が夏組の真骨頂だ。
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『かのや』を出てafterBeatへ向かう途中、いつも夏組を応援してくれている『三島ギャルズ』とばったり出会う。
今回のライヴも楽しみにしてくれており道端で話も弾むが、リハを控えた俺達はひとまずギャルズと別れる。
afterBeatに入り、マスター、スタッフと挨拶。
しばらくすると今夜の対バン、『MAZIX』さんもやってきて夏組と出演順の相談。
マスターは「そっちで順番決めて」と言い残し、外出。
まったくの放任主義だ・・・。
双方の意見、希望、都合などを考えて話し合った結果、夏組がトリを務めることになった。
本来はこの会場で馴染みの薄い夏組が前に演るのがスジだが、こちらは完全にメンバーが揃っておらず、先ほどの事件であたふたしてる所だったので、MAZIXさんは「早く終わらせて飲んでたい」「リハやった後、片付けてまたセッティングするのがかったるい」と空気を読んでくれ、先にやってもらうことになったのだ。
そんな最中も三島駅にいる本部達から「荷物が熱海で見つかった」という連絡が入ってきていた。
本部とミユキはリハがあるので友美が代理で取りに行こうとするが、「本人という確認が出来なければ返却不可」とのことなので、二人はとりあえずリハの為に戻ってきて再び熱海へ!・・・という、まるでアリバイ工作のような行動を強いられた。
三島駅から本部とミユキが到着し、クニは居ないがリハを始める。
対バンの方々から心配されたが、夏組リハではクニが居なくても大丈夫。
バンド内の彼のポジションは特別なのだ。
リハを終え、ミユキは荷物奪回へ向かう。
「腹が減っては戦は出来ぬ」
俺達は夕食だ。
『ビール中ジョッキ、250円』という看板に引き寄せられ、近くの居酒屋へ。
刺身盛りでビール・・・
ここで飲み過ぎないように注意しなくては
しばらくするとガラガラと店の戸が開き、二人組の女性が来店。
奇遇にも再び三島ギャルズだ。
呼び止めるが、気を使って頂き、離れた所へ陣取られた。
クニが到着。
ミユキも無事帰還した。
どうやら荷物の中身に盗られた物はなく、犯人がいかなる理由で奪ったのか?
謎を残しつつも、ひとまず準備が整った俺達夏組だった。
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afterBeatへ戻り、ドリンクを飲みつつライヴ開始を待つ。
夏組と親交があり、色々お世話になっている地元の夫婦デュオ『He&She』さんが来店。
元々『夏組のおやっさん』こと、リーさんのつながりで懇意にしてもらってるのだが、こうしてご自身の出演が無い時でも観に来て頂ける。
嬉しい限りだ。
ほどなくしてMAZIXライブ、スタート。
エクストリーム、ホワイトスネイク、ディープパープル・・・曲は洋楽ハードロック主体、アニメソングのHR/HMアレンジやオリジナルもプレイ。
余談だがネットで彼らの事を検索すると、なんでも地球防衛軍という大変危険な部隊に所属しているそうだ。
市民の安全を守り、巨悪に立ち向かうという意味では俺達刑事と志しを供にしている。
MAZIXの勢いをそのまま引き継いで、いよいよ夏組。
本部とクニ、フロント二人の動きはいつにも増してキレがあり、演奏中にもお客さんの笑い声がハッキリ聞こえてきた。
拍手や声援ももちろん嬉しいが、笑い声こそが反応を確かめる一番のバロメータであり、パワーをもらえるのだ。
1時間を超えるステージが終了。
ライヴ終了後、喉がカラカラに渇ききる。
この瞬間に飲むビールほどウマいものは無い。
熱気の残る会場でしばし打ち上げ。
Shogoと友美がここで帰路へ着く。
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今回はライヴハウスで飲んだ後、別の店には移動せず、ホテルの部屋で飲むことにした。
いつも通り泥酔状態のリーさんはホテルまで担がれて帰った割に、別部屋で寝かし付けようとすると「お、おまえらぁ、俺を邪魔物扱いしてるなぁぁ!俺もこっちで飲むぞ!・・・だぁっ!」と駄々をこねて、気合いで起きていた。
ビールもそこそこに日本酒を飲み始めた俺達はドンドン危険なゾーンに陥っていき、またも事件の匂いが漂ってきた・・・。
日本酒を急須に入れ、茶わんに注ぎ、飲む。
俺が最初の一杯目をMRに注いだところから『仲居さんコント』が始まった。
俺達は刑事であり、潜入捜査を行うこともある。
どんな時でもアドリブをかませなければいけないのだ。
リーさんからも厳しい演技指導が入る。
そしていつもの過酷なゲーム一気・・・。
集中力を研ぎ澄まし、慌てず冷静に対処しなければ絶対に勝ち得ない。
打上時にも鍛練を忘れるな、だ。
MRが限界に達して席を立ち、厠へ。
俺もそれに続く。
あまりに厳しいゲームは精神にも異常を来たす。
クニは意味不明な発言をしながら何故か押し入れに入り込み、そのまま就寝。
俺も相当辛くなってきた・・・音無の構えで隣の部屋に行き、布団に入る。
しかし!
「あにやってんでぇあー!(なにやってんだよ)」
本部に見つかってボディプレスの嵐を喰らう。
こういう時の武闘派本部は(優しい時とのギャップがあり過ぎて)本当に恐い。
かと思うと、敷いてあった布団でぐっすり眠り始める本部。
色々あって朝の7時過ぎまで起きていた俺。
事件の匂いが一層強くなってきた・・・
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23日 AM 8:30
「ム゛ーーッ!ム゛ーーッ!」
昨夜のあの状況でちゃんと携帯アラームをセットしていたとは。
自分の警戒心の強さを再確認する一方で、「頼むからもうちょっと寝かせてくれ」という気分が入り交じりながら起床。
気分が悪い。
完全に酒が残っている。
他のメンバーはまだ夢の中だ。
とりわけMRだけは悪夢を見ているのが苦しむ寝姿から想像できる。
俺は男子大欲情、いや、大浴場へ。
湯舟につかれば酔いも覚めるし、いつものパターンだとその間に誰か起きてるハズだ。
やはり風呂はイイ。
湯気と共にアルコールが飛んで行くのを感じる。
このホテルにしては珍しく、他の客が続々と入ってきたので退散。
部屋へ戻るとまだ寝ているメンバー。
慈悲の心から、俺は本気で起こさずに自分の帰り支度をしていたが、チェックアウト20分前になるとさすがに無理矢理起こした。
MRは特にツラそうで、「金払ってでもこの部屋借りて寝ていきたいんだけど・・・」と、体調の悪さを訴えていた。
確かに顔面蒼白で、いかにも事件を起こしそうなツラ構えになっているではないか。
元気な者から順番にチェックアウト。
MRがなかなか支度が出来なかったのは言うまでもない。
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ホテルの女将に見送られ、帰路に着く。
朝食を求めて『万葉の湯』の隣にある『ぐるめ街道の駅』という複合施設へ立ち寄る。
温泉、おみやげ、お食事&休憩所・・・当然ながら観光客などで賑わっている。
ここらは元『沼津魚センター』ということで、広い施設内へ入るとすぐに立ち食い寿司屋があった。
鮮魚を扱うスペース独特の魚の生臭さと塩素の匂いが漂う・・・
「?」
サングラスを掛け、二日酔いでやつれ気味のMRの様子がおかしい。
この匂いに反応したのか、妙な音をたて始める。
「ゴプッ、ブッ」
「!!!(総員、退避!)」
誰が号令を発するでもなく、速やかにMRの周りから退くメンバー。
こんなに人が集まっている場所でヤってしまう、という事はテロ行為に他ならない。
まさか警察内部に犯罪者が居ようとは。
なんとか込み上げるモノが押さえられたらしく、平静を装おうMRから一言。
「今、グラサンしてるから判らないだろうけど、メッチャ涙目です」
とにかくテロは未遂に終わった。
その時点で彼は警察手帳を剥奪され、保護観察下に置かれることとなる。
そう、間違いなく奴はまたヤる・・・気を引き締める一同。
ふと気付くと現場の寿司屋でリーさんがマイペースに寿司を平らげていた。
おやっさん、さすがだ。
広い土産物売り場を見渡してから食事処へ。
各自思い思いにメニューを選ぶが、ここでMRのチョイスに疑問が生じる。
『マグロの漬け丼』・・・これはどうだろう。
ミユキも同じ物を頼んでいるが彼女は元気だ。
MRは「セットの味噌汁が飲みたくてさ」と主張するが、酢飯の酸味と弱った胃にナマモノは今の彼にとって危険では?
ふっ、少し俺達も干渉し過ぎ、気にし過ぎか。
俺は行きと一緒だが、二日酔いに優しそうなソバを食べ、ほぼ完全に復活。
『ぐるめ街道の駅』を出る際、MRが「あぁ、ソフトクリームのミックスが食べたいなぁ、どうせ後で○○だろうけど」とつぶやく。
おっと、干渉し過ぎだと自制したばかりだった。
ツッコむのはやめておく。
東名を飛ばす夏組カーから見る富士。
天気は快晴だ。
足柄SAで休憩。
本部、ミユキ、そしてMRが富士をながめ、抹茶ソフトクリームをなめ。
海老名SA(上り)でも休憩。
俺はかつて遭遇した事件現場に思いを馳せる。
たまたま海老名SAにいた藤沢部屋の松村親方。
携帯カメラでの撮影に快く応じてくれた。
後部座席のMRからまたもや妙な音が聴こえ始める。
足柄で無理して抹茶ソフトを食べ、海老名では車を降りずぐったりしていた。
密閉空間でのテロも想定に入れつつ、監視は続く。
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一泊二日の旅ももう終焉を迎える。
ミユキの家を最初に回り、それから順番に解散だ。
「あれ?行き過ぎましたよ」
道を間違え、進入禁止との兼ね合いで同じ場所を二回ほどグルグルと巡るが、到着。
彼女はバンドの担当楽器上、一番の大荷物のため、全員車を下りて手伝う。
今回の遠征中、再三再四、不審な行動を取っていたMRがとうとう牙を剥く。
監視の眼がそれた隙にふらふらと民家へ近づき、攻撃準備を始めている!
しかし、そこの住民と出くわしてしまったため武器をしまわざるをえなくなり、俺達の元へ戻る。
一度出した武器は収まりが悪く、彼の中で暴走を始める。
「ブルン・・・」
どこからともなくバイクのエンジンを吹かすような音が聞こえた。
その瞬間、ミユキが叫ぶ。
「ちょっと、やめてください!」
制止を聞き入れず、ふらふらとミユキの住むマンション脇の側溝へ進み、しゃがみ込む。
・・・・・
同僚の刑事達の目の前での現行犯。
「だってグルグル回るんだもん」
テロを終えたMRは涙で目を腫らしながら言い訳し、神妙に両腕を差し出す。
そんな彼に手錠を架け、体を縛り上げ、拘束する俺達もまた涙に暮れていた。
その場で尋問、余罪を追及する。
「本部!ホシがゲロしました!」
容疑者MRは電車内でミユキの荷物を奪ったことも自供。
海老名SA、空白の20分での素早い犯行だ。
旅の最後がこんな形で終わろうとは。
署に戻り、今やテロリストに落ちた刑事MRの取り調べが行われる。
動機は一体何だったのか・・・。
メンバーに抱えられ、連行されるMR。
それを見送るミユキ。
「あたし、ずっと待ってますから!」
そんなセリフが発せられることは無かった。
俺達は2時間ドラマを撮っている訳ではない。
だが、みんな心の中ではMRの帰りを待っている。
言葉は要らない。
無言で意志の伝達をできるのが夏組だ。
そして夏組カーは走り出す・・・
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